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サンシャイン、大阪はドラマシティだったんですけれども、ホールがばらばらだと非常にやりにくいことはやりにくいんです。幾ら大は小を兼ねても、やはりお客さんに対して不親切である。先ほど2階をクローズして1階だけに対応するというような設備のホールのお話が出ておりましたけれども、そういうことは大変ありがたいことでございますし、今のようにきっちりとご自分の規模を把握されて、それにフィットした企画をどうだというふうに言われますと、我々としては非常に勇むなという気がするんですね。ドラマシティは決して大劇場ではありませんので、そういうご要望にこたえられるような規模のストレートプレイあるいはミュージカル、そういうことが可能かと思います。

 

○渡辺 
秋田県民会館から参りました渡辺正純と申します。
秋田県民会館の場合は、まず基本的に公演企画は合議制と申しますか、まず全職員の意見を反映し、それから管轄しております教育委員会の文化課、それを経てから財政当局にお願いするような形をとっております。ですけれども、裏の事情を申し上げますと、古典芸能が余り回ってこない地域ですので、能だとか歌舞伎のようなものをまず最低でも隔年で1本ずつやる。それと財政事情が厳しいので、結局年二、三本が限度となりますと、音楽物とかミュージカル物は隔年に1本が限度というような状況になっております。
考え方としましては、なるべく県の財源を持ち出しはしないように、それから、なるべく住民の方への負担、要するに入場料は安く抑えるようにという方針がありまして、今まではまずお客様1人当たり4000円以内、まあ無理して5000円程度に押さえ込むようにと。
館のキャパが1839名で東北としてはかなり大きい方だとは思いますけれども、そうなってくると非常に厳しくなりまして、昨年劇団四季の皆さんがごあいさつに見えたんですけれども、やはり品格の問題がありまして、一番高い席は、はっきり言うと1万円以上のラインに決めていただきたい、一番廉価なところもこれ以下の線にしていただくと困るというようなことを言われますと、私どもの方針の金額の中におさまりませんもので、残念ながら検討できなかったという経過もあります。こういう公式の立派な方の前で言うのは大変恥ずかしいお話なんですが、県内の市のレベルの文化会館では最近若者向けの企画がいろいろはやっておりまして、ちなみに、今やっているものが歌手の内田有紀さんを呼ぶという大曲市民会館、武田真治さんを呼んだのが湯沢市民会館で、これがまた市内だけではなく全県から若い人を集めて大混乱に陥ったというような状況を聞いていますが、そういうふうな中高生向けの企画はやめて、あくまでもまず大人、あるいは本当の学童の皆さんが喜んでいただけるものとなるとまた限られ

 

 

 

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